2020年11月29日日曜日

7年前、イタリアのヴェネツィアで潮風香るレストランの

ロブスターのパスタ(一人前)を頼んだら80ユーロとられて、

あぁこれがヴェネツィアかと感じながらとぼとぼと街を徘徊していた。

お祭りがやっているかのように人の賑わっている方向に行くと

ビエンナーレ(国際芸術展示会)の入り口に辿り着いた。

当時ビエンナーレって何ですか?みたいな感じの私は

とりあえず時間だけはたっぷりあったのでチケットを購入し入場した。





広大な会場に各国の代表の作品が展示されていて

美術が分からなくても興味が湧くような設定や展示方法で

1日じゃ足りず2日行って舐め回すように見ていた。

個人的にはポーランドブースが印象的だった。

室内に巨大なスピーカーを設置して

鉄の鐘を鳴らすという作品。

Konrad Smolenskiっていうアーティストで音と身体のプロジェクトは

日本でまだやったことなさそうなんで誰か呼んでくれないかしら。

鐘が動く空気の振動の音量を受けて頭蓋骨に響き、終始放心状態に。







当時の私はたくさんの作品があり過ぎて情報処理能力が足りず

もう自分が興味をもったアーティストの空間だけ時間を掛けてました。

その中で時間がなくなって、早歩きで巡回している時に

何だこれ、、超かっこいい、、どういうこと、、

っていう作品があった。

写真だけ撮って記憶の片隅に眠らせること7年。





金沢の21世紀美術館の企画展のサイトを見たらなんと

そのアーティストが2人展示すると!

オランダ出身のマーク・マンダースと、

もう一人はベルギー出身のミヒャエル・ボレマンス

どちらも今までのリサーチやポートフォリオで自然に触れてて

もう一人で勝手にテンションあがる。

「ダブル・サイレンス」というテーマのもと展示されていた作品は

二人の相性と空間の相性の相乗効果で

イタリアで観たときよりも更に強く、ネットで調べたより更に迫力があり

久しぶりめちゃくちゃいい展示だなと感動した。

2月末までなのでタイミングをみて是非。




※写真NGだったので画像は拝借。





そのあとぷらっと金沢の街を歩き

夜は全国からジャズ好きが集まるという「穆然」というミュージックバーへ。

始めはスピーカーから遠いテーブル席に案内されて

大人しくお酒を飲んでて、カウンターで人がいなくなった後に

オーナーに「あの席に座って良いですか?(音が一番良い席)」

と聞いたらいいと言ってくれたので喜んで座る。

因みに熊の置物がある席が良い席と教わってきた。

あれ、思ったより普通かも。。と内心思ったいたら

「今はCDの曲かけてるんだけど、次レコードにするから

ちょっと待ってね。あとあなたどこから来たの?」

と聞かれたので、教えてもらった人のことを伝えると

その人が穆然のスピーカーで試したいと言って持ってきた

art pepperのレコードの曲をを流してくれた。

次の瞬間、瞳孔がマックス開いて全身鳥肌が立った。

JBLの巨大なスピーカーから身体を刺さるような音に包まれ

もう笑いが止まらなかった。

友達をほったらかして真剣に聴いていたら

次はシンガーソングバージョンも聴かせてくれた。

そしてリクエストを聞かれたのでKieth Jarrettをリクエストしたら

熊の置物に因んで「サンベア・コンサート」のアルバムを出してくれた。




もうそこからはほとんど記憶がない。

飲み過ぎたからじゃなくて、音が良過ぎた、本当それだけで

涙が全然止まらなくて、ただただ泣いてしまった。

1曲が45分くらいの長いピアノソロは

滝行をし続けたように放心状態になり、一瞬だけ煩悩の世界に行ってしまった。

隣を見ると友達が座って同じように号泣してて思わず

泣くの早いわよ〜と泣きながらつっこむ。

オーナーの奥さんはずっとカウンターでずっとうんうんと頷きながら

見守ってくれて、気付いたら閉店を1時間半もオーバしていた。

帰りに人生は修羅の道だから一歩間違えて道を踏み外すと

大変な事になる、知感を持って生きよと誰かが言っていたのを思い出す。






他にも金沢の良い所たくさん教えてもらって、

民度が高い土地だなと感じた。

人生で一番音楽と向き合ってる。

誰かとめてちょうだい。

(次はファッションの話したい)



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2020年11月20日金曜日

証明


忘れそうなので心のメモを。





大学時代、友人で唯一のギャルがいた。

同じ歳で、サークルが一緒で、煙草を吸っていた。

本当それだけの共通点で仲良くなった。

服装めちゃギャルだし(当時の私はグランジモード系)、聴く音楽の話合わないし、

よくしゃべるし、楽器できないし、名前難しいしみたいな。

関わらない方法なんてたくさんあった気がするけど

何か言葉にできない居心地の良さがあって、

結局そのギャルも含め4人、大学卒業をしても定期的に飲む仲になった。

バンドも組んだし、皆で旅行したし、突然家に泊まりにきてた。

同じくらい演奏下手でいつもお互いニヤニヤしながら演奏してた。

学生時代の友人と大人になってからの友人てちょっと違う気がする。

社会にでると環境が変わってしまうからか、

大人になると合わない人とは無理しないからかもしれない。

今はギャルと自然に友人になれるかと聞かれると自信がない。笑

そんなこんなで卒業してからも年に一、二回集まって飲んでいた。

ギャルの結婚式にも行った。

披露宴の最中にコビーバンドした曲が流れた時は、何か胸が熱くなって

友人同士で笑いと涙が溢れた。

ギャルということもあってスタイルが良くて、とても綺麗な花嫁姿だった。

結婚式が終わり半年くらいたって、皆で会おうってなった。

けど体調が悪くて会えないと言われ、少し日をおいて誘うと、

入院することになり、見舞いに行くよ言ったら、大丈夫だよとなり、

そのまま会う事なく原因不明で急に亡くなってしまった。






友人たちと毎年お墓参りをしている。

お参りする日はいつも、澄み切った雲一つない秋晴れで

今年も気持ちのよい日だった。

道中は一緒に弾いた音楽とか聴く。

お墓を掃除して、お花を供えて、マルボーロのメンソールの煙草を供えたけど

両親が見たら悲しむのを想像して回収し、皆で合掌をした。

いつもより長かった気がした。

報告や聞いて欲しいことが増えたのかもしれない。

友人は辛い時があったらギャルを思い出すと言っていた。

一方私は、5年たったけど正直言うと会えないのが続いているだけの感覚で

なんだか付き合い悪いやつになったなと思ってしまう。(ごめん)

一本だけお墓の喫煙所でメンソール吸ったけど不味かった。

こんな不味い味を吸っていたのかと笑ってしまう。






亡くなった日にいつものミュージックバーに行った。

しばらくしたらキースジャレットの "I love you porgy”が流れてきた。

静かな一人の時間にいきなりギャルの思い出が溢れてきて頭が真っ白になり、

涙が一粒でもこぼれたらそのままぐちゃぐちゃになりそうだった。

後ろから優しく抱きしめられてるような曲は

会えないことの事実の証明みたいだった。








この動画観たら感情がピアノに乗り過ぎてやばいね。

11月の高い空を見上げる度にギャルのことを思い出す。

また一緒に中庭でしょうもない話をしながら煙草吸いたいと

できないことを思ってしまう。







2020年11月12日木曜日

ストロングスタイル

アトリエを引越した。

厳密にいうと強制退去に近いですが。

そんなんで、いつも行っているアトリエ周辺の大好きなお店巡りをして

最後に以前紹介したことがあるジェイクックにもお邪魔した。

大好きなあっちゃんのカフェは好きな友人達と何度コーヒーを飲んだことか。

最後は今までに食わず嫌いだったうなぎ山椒ピラフを悶絶しながら食べ、

コーヒーを壁に向かって飲んでいて気づいた事を徒然と。







マイルスデイビス、ゴッホ、セザンヌのポスターが貼っている。

(今まで世界地図と海老を並べたポスターだけしか目に入らなかった)



机が全部曲がっている。

(歴史を感じる弛み具合)



犬のケーキを頼むと選ばせてくれる。

(そんな可愛いことができないので一回も頼んだ事がない)



テラス席にいると時間を忘れる。

(ここは精神と時の部屋のようで考え事はここでする)



トイレの張り紙たちが語りかけてくる。

(行った展示とか映画の情報が貼られてて、とにかく歴史がすごい。

私的にスティーグリッツのポスターが考え深くて毎回トイレで泣きそうになる)




コーヒーが美味しい。

(しかも350円。時代が変わってもコーヒーの値段を変えないストロングスタイル)




奥の部屋はシリアスな話向き。

(大体悪い話をする時は暗い部屋を使い気分を演出する)




あっちゃんに怒られたい。

(神宮前の母だと思っている。もう怒られに行ってます)




といった素敵なカフェにお世話になる。

あんないけてる空間を今の時代に維持できるなんて、

相当のアティチュードがないとできない技かと。

好きな人と別れるより好きな場所と離れる方が辛いって伝えたら

「それはまだ本当に好きな人とであってないのね。」と言われた。

最後まで説教してくれて有難うあっちゃん。




そして鬼のような引越作業を終えた。

辛過ぎて割愛するけど、引越って本当嫌い。

アトリエの床を自分たちでモルタル施行したの覚えてます?

ずっといる空間に妥協できないからノリで施行した可愛い床とのお別れは

びっくりするほど何も感じないままさよならした。

新しいアトリエの床のカーペットもすごく嫌だったのでモルタル施行した。

もちろん次はプロにお願いしたらめちゃくちゃ綺麗でしかも1日で終ってた。

プロはすごいよ。





ということで新しいアトリエは快適マックス。

近くに成城石井があるんだけど、もうコンビニ感覚の乱用っぷりで、

石井で満たされる自分がいつまでもつか心配。

この街にジェイクックのようなストロングスタイルのカフェを

探しているけど中々ないよね。

お店にもお客を選ぶ権利があるのよと

あっちゃんが言ってたのが印象的だった。




最近一番嬉しかったのは、シェアしてる人が

キース・ジャレットのケルンコンサートバージョンを知っていたことっす。







綺麗過ぎてお酒があったら泣いちゃいそう。

これを聴きながら仕事してるふりしてる。

朝、爆音で聴くのもお勧めっす。

アトリエの近くまで来たら遊びに来てね。

成城石井で盛大にもてなします。




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2020年10月25日日曜日

安いラッキー

何で買い始めたのか分からないが

毎週スクラッチの宝くじを買っている。

今まで宝くじを買う人はお金をドブに捨てている

お金の価値が分からないアンポンタンだと思っていた。

購入金額は毎回1000円。

窓口のおばちゃんに1000円を渡し、アトリエにつくと

掃除をしてコーヒーを湧かしてからデスクにつき

宝くじを広げコインでゴシゴシとこする。

仕事しなよって感じだよね。









1ヶ月続けて感じたことはただ一つ。

テンションが少し上がるということだ。

なぜなら1000円買って、だいたい1400円とか2000円とかになる。

もうそんな小さな喜びをゲットし、朝スタートしてる。

気持ちコーヒー代を貰いに行く感覚かと。




宝くじのことを人と話してる時の事。

1等とか(1億円とか3億円くらい)当たったらどうする?

みたいなしょうもない話をしていると気づいてしまった。

例えば家が欲しいとか車が欲しいとか時間が欲しいとか聞くと

いやいや、それ頑張ったら手に入るもんじゃないのかい?と。

何を手に入れるにしても、本当に欲しいものって人は手に入れるために

工夫をしたり努力して手に入れるけど、

そこまで至らないのはたぶん本当に欲しいのではないなという結論になる。






あとコンスタントにお金を稼いでないと一瞬でなくなってしまう。

一瞬でなくすような気持ちのよい使い方ならいいけど

(人のために使うとか、アート作品買うとか、競馬に全部懸けるとか)

お金持ちの感覚になってしまって、少なくなってしまう過程も気づかず

身の丈に合わないチグハグな感じになって全てを失いそう。

よくある宝くじに当たった人の破滅の話。






スクラッチの良い所は1等の当たりの額が少ないこと。

100万とか200万とか。

良い意味で夢がない分、安いラッキー感覚を味わえると思ってる。

(イケメンに会う確立より高いよ。)






そんなグチグチ言ってる私も大金が当たったら

一応何が欲しいかなと考えてみた。

性格が悪いとよく言われるので「良い性格」が欲しい。切実に。。

お金で買える(変わる)んだったら教えて欲しい。

全力でそこに投資したい。

じっくり考えて手に入らないものが思いついた瞬間、

植木に水でもあげてみる。






今月末に引越しするけど引越し作業が嫌過ぎて

こんなしょうもないブログを書いてしまった。

今からレコード屋行ってディグってこよう。

良いレコードに会えるかな。

秋の夜に誰かに音楽をプレゼントしたい。










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2020年10月11日日曜日

空が綺麗だから

先日いつも行くバーに友人を連れて行った。

とあるスタッフがアダムドライバーに似てるから

見に行こうという完全な悪ノリだった。

そもそもそのバーには一人でしか行かないから友人を連れて行くのは初めて。

しかも二人も連れて行く。

ろくに夜ご飯も食べずに11時頃タクシーに乗り込み

雨上がりの246を飛ばして向かった。

道路が雨後で濡れていて、反射して何だか綺麗だなと感じる。




二人とは仕事終わりにアトリエの下の中華や近所の居酒屋に遠慮なく誘って

ただひたすらご飯を食べたり、少し下世話なことを話したりする。

何より作り手としてどちらもリスペクトしている。

(何をリスペクトしているかは読んでたら恥ずかしいので割愛)




お店に入るとスタッフが驚いていた。

皆、友達いたんだね(ニヤニヤ)って声かけてきた。

それだけ一人でしか行ってないところである。

友達いるわ!と思ったけど隣の友達が

「友達って聞かれると自信ないよね」って。

おいお〜い!ってなったけど実際そうだわ。

お店の力もあって二人とも音をくらってた。

単純に自分の好きな空間を楽しんでくれて嬉しい。

終電も見送り、ただただお酒と音楽を閉店までくらう。

この辺でもう友達でも友達じゃなくてもいいと思う。




一人の友達が心が解放されたようで泣き始める。

おいおい、もうそっち側にいってしまったのかい。

泣く理由なんていらないのが音楽とお酒の醍醐味だけど、

一回目で早過ぎて、その姿にひらすら笑ってしまった。

閉店の時間がきてとりあえず二人をタクシーに送る。




お店の人に挨拶をしに戻ったらそのまま朝まで音楽を聴いていた。

そろそろ帰るかとなったらスタッフの一人が一緒に帰ろうとなる。

ドアを開けると朝日が眩しい。

ビルから流れる少し冷たい風が心地いい。

雲の隙間から段々光が射してくる。

途中お寺で老人のラジオ体操の集団を突抜けお参りをする。

何をお願いしたのか忘れてしまったくらい、たいした事のないお願いをし、

境内を過ぎ門をくぐると開けた景色が広がった。

綺麗過ぎて、涙がでた。

ただのうろこ雲だった。

あまりにも圧倒的だったので写真を撮る。




お店の人と別れて、しばらくその空を見上げていた。

早起きは苦手だけど遅くまで起きていたらこんな景色に会えるんだと

小学生並みのしょうもない考えに我ながらぽかんとなる。

そして写真を好きな人に送りつけて寝る。

空が綺麗だからと送って、起きた時にしょうもない写真だったなと

後悔して一日が始まる。




















2020年10月1日木曜日

愛があればなんとかなる




愛があればなんとかなる。
そんなことを願わずにわいられない時代。
どうしたものかと、澄み切った高い空を仰ぐと
繋がっている世界が自分しかいないのかもしれないと
少し勘違いしてしまいそうだ。
基本的に人間は孤独で生まれ孤独で死ぬ。(と思っている)
なので誰かと一緒にいれる瞬間というのは本当ラッキーチャンス。
有り難い〜と思いつつ、ラッキーが続くと甘えて勘違いしてしまう。
少しくらい甘えさせて欲しいけど、そんな世の中甘くないから笑える。







最近は作ったもののリアクションに対して色々考えさせられる。
着心地やシルエット、提案など様々なポイントが繋がって
初めて買うかどうかのステージになる。
というのは百も承知だけど、それって「今」という時間軸が前提のお話。
もちろんファッションっぽくて大好きな部分でもある。
しかし大人になると、というかある程度スタイルが決まってくると
今という時間軸ではなくて、服を寝かせてもある瞬間着れたり
長く愛せたり、一緒に戦ったりとそういう軸で考えてしまう。
だから今着る用の服じゃなくても、その服の時間軸を長く考えて
モノを評価する方が個人的には好きだし、
私の服を着てくれるお客様はそんな風でいたら嬉しい。






昔とある人が言った言葉を思い出す。
「ファッションで病気治せるからね!」
おいおい、何言ってるのこの人。
それを聞いた当時は半信半疑だったが、今は共感しかない。
昔アシスタントをしたところは薬のような服を作っていたし、
好きなブランドの服を見返すと服がいいというより
ブランドの信念を纏っている感じで心が強くなれる。
もうそんな服しか作る意味ないと思ってしまう。






信じるのではなく疑わないこと。
まるで浮気をしてるカップルへのアドバイスのようね。
人の見ないところを見たり、バカみたいにまっすぐになること。
簡単なようで、これが一番難しいからここに残しとこう。
秋の風がうなじに沁みるわ。









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2020年8月16日日曜日

何かをやめることは何かが強くなる

 

夏がきてしまった。

とりわけ今年は静かな夏だ。

朝起きてテレビをつけてニュースを観ることをやめ、

好きな曲や届いたばかりのレコードを聴くことにした。

最近は聴くというか「くらう」っていう感覚かもしれない。

体調によるけど、朝からスッと入ってくると一日調子がいい。

健康的な生活には全く興味がないけど、

朝の音楽はゴリ押ししたいくらい、瞑想したみたいに軽くなる。

一日に少しだけでもいいから音楽や好きなことに

向き合う時間を大切にしていきたい。

 




 

 

 



とある夜、昔バイトをしてた店長から久しぶり電話が掛かってきた。

13年前、学生の頃バーでバイトをしていた。

店長がそのお店の近くに来たから電話掛けたんだけど、

元気〜?みたいな。

そんなことが単純に嬉しい。

疎遠になっても、親でもないのに気にかけてくれるっていうのは

なんだか不思議な感覚だなと、ポカんとなった。

 

 



 

このバーの店長にはたくさんのことを教わった。

ワイン好きが溢れていて、初めてワインバカ(褒めてます)に会った。

特に覚えているのは表現の言葉使いだった。

ありふれている知識の言葉をお客様に言うというより、

店長の言葉には風景があり、感情が乗っていた。

当時の私は、この人面倒くさいじゃん(すみません)と思っていた。

人生で一番調子に乗っていた時期というのもあって、

やることなすこと細々と注意されていた。





その中でも昨日のように思い出す言葉は

「今日から、まぁいいかって禁止ね(ニコ)」

と言われたこと。

口癖が「まぁいいか」って連発していたらしく

それが仕事に出ていたようなのを見かねたようだ。

それから「まぁいいか」と思うような行動が

できなくなってしまった。

ワインを注ぐ量が微妙だな。。。と思った時、

チーズをカットし盛りつけが微妙だな。。。と思った時、

グラスを拭き上げる仕上がりが微妙だな。。。と思った時など

小さいことに妥協してしまいそうな自分と葛藤し、

自然と言ってしまう自分に呆れてしまっていた。

 

 


 

気をつけてから2ヶ月くらいたつと、

お客さんに仕事の手つきが何か変わったねと言われた。

店長がまぁいいかを言わなくなったからかな〜(ニコ)と言われた。

意識を高めて、態度を改めて、無意識力の領域になると

自分の感覚では分からないけど変わるんだなと実感した。

「まぁいいか」をやめた事で獲たものは

仕事に対しての意識で、当時の店長の忠告は今でも感謝しかない。

 

 

 

 


やめるでいうと、ここ2シーズン、スカートを作るのをやめた。

だらしない人を肯定したいブランドの概念に

スカートを展開する理由が見いだせなかったのが一番の理由。

代わりにパンツの展開を増やした。

着て欲しい人のイメージのひとつに、

クリエイティブな人は自然体な装いになると思っている。

パンツというアイテムは無意識力高めのアイテムなので

可愛げを出せない女性性の自己PR苦手な女性に是非お勧めしたい。

(可愛げを出せない女性はそれを見極めてくれる相手が必要。笑)

 

 


 

 


 

暑い夏。

家から一歩も出ずに犬ように自宅警備員をした。

リネンのベッドシーツが気持ちいい。

人間をやめてしまいそうな日も近いなと思った。

人間をやめた強さは何なのか、考えてしまう。

何事もバランスって大切ね。

 





 



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2020年7月31日金曜日

wish list

ふとした瞬間に聴く信じられないほど
美しい音楽に出会うと涙が自然と流れて
もう世の中とかどうでもよくなる。
そんな体験をしたことがない人からすると、
きもwとか、情緒不安定とか、大丈夫?
みたいな心配されがちだけど、
体験してる人は皆、分かるよの一言。







人生で初めて無銭飲食デビューをした。
お酒をグビグビ呑み、お肉を平らげ、
しゃべるだけしゃべって、
はぁ〜楽しかった!お会計しよ〜と思って
バックを覗くと何も入ってなかった。
中身のない状態のバックを持っていただけで、
中身がないとバックは袋でしかない。




さっきまでの調子の良さを封じようと思ったけど
なぜかニヤニヤと笑みが出てしまう。
さすがにお店の人にニヤニヤしながら
お財布がないですって言えないなと思ってたけど、
結果的にめちゃくちゃニヤニヤしながら
「すみません、お財布を忘れてしまいました。」
と正直に申告した。
逆に心配されて、申し訳ない気持ちでいっぱい。
帰り際スタッフ皆、ニヤニヤしてたよね。
(あいつ無銭飲食だぜwみたいな)




家路を歩いてると二つの気持ちが湧いてくる。
半分は支払わずに申し訳ないって気持ちと、
半分は払いにくると信じてくれて嬉しい気持ち。
次の日、反省の気持ちを身に纏い
お代を支払いに行った。
無銭飲食をしたこと体験してる人は皆、
分かるよと一言、言って欲しい。





今日、仲の良い友人と久しぶりに会って、
バイバイするときにハグをした。
何かめちゃくちゃ感動した。
(1週間くらい誰かにハグされたいと思ってたのでw)
何かうぁ〜〜!って自然に胸が高まり、
友達の彼氏ともハグして、皆でハグし合って、
体温が3度くらい上昇した。






そんな友人との会話で欲しいものや
やりたい事は公言した方がいいと言ってたので
下記公言致しちゃお。





・番組の副音声
・月1回のスナックのママ
・夜中でもレコードを爆音で聴ける部屋
・カルロスカルパ並みのお墓
・公園をつくる
・神宮球場のライトスタンドに広告を
・50平米くらいのアトリエ
・ストックマンのトルソー 10号サイズ
・バキュームつきの大きなアイロンセット
・椅子のデザイン
・一生分の赤い靴下
・しゃべる石





ざっと思い浮かんだのがこんな感じです。
一つでも叶えてくれた方、
その人のための服をつくります。(本気)
そういえばNYでは廃校や廃病院などを無料で
アーティストやデザイナーが借りる代わりに
週一で子どもたちに無料で授業する取り組みがある。
どちらにとってもすごくいいから
東京でもやらないかな。
因に子どもたちにレクチャーするとしたら
河原で石詰みとかしか思い浮かばなかったけど
絶対楽しいはず。






とりあえず財布と欲望を持って行動するべし。











2020年7月22日水曜日

calling you

最近は雨が多かったせいか太陽を見る度に泣けてくる。
友人がアトリエの1階のカフェでランチをしてるのを
嗅ぎつけ、許可をとらず当たり前のように行って席に座り、
当たり前のように昼からビールを飲んでしまう。
上を見上げるとビルの隙間から切りとられた空が見え
別に何もないのに暫く顔をあげたまま、虚無感が襲う。







4月から5月の自粛期間は何だったのか。
変わってしまうものと変わらないものを考えさせられた。
次のシーズンは何を伝えたいか。
(伝えるというと重いので、お手伝いできるかみたいな)
頑張らなくて雑に着れて精神が気持ちの良い服は、
良い意味のあばずれた女性ために向けてつくっている。
最近はそんな人を勝手に心の中でアバジョって
呟いてるんだけど、この期間を経てどうなったのかなと
想像してみる。





どんな本を読んだのかなとか、
どんな映画観たのかなとか、
どんな服を着てたかなとか、
どんな給付金の使い方をしたのかなとか笑






ファッションでできることの一つに
新しい人間像の提案がある。
それは奇抜な装いや、今までにないものという意味で
つくられるものではないと思ってる。
何か新しいものを!と思ってやってると
何のためのデザインかプロセスが抜けてしまいがちで
着地点がずれ、違和感を感じてしまう。
カルチャーから影響されたスタイルや
時代的に抑圧されて解放されるスタイルは
新しい人間像が自然と形成されるけど、
今の時代はもう複雑過ぎるし、
社会がそれを求めてるかと言われると難しい。





近所の安い大衆居酒屋を求める時もあれば
ミシュランの星つきの美味しい料理を求める時もある。
選ぶまでの自分の中の何かの感覚があると思う。
その感覚の共感力みたいなことが
今のファッションの主流なのかい。






とは言えブランドが信じているものは何かという
ステイトメントが今シーズンは特に問われると思っている。
もう服の話ではなく、精神の話よね。
信じてもらうというと怖いけど、
アバジョには幸せになって欲しい。








最近レコードを朝の3時〜から爆音でかけてたら
次の日、大家さんから怒られた。
その後に、最近何かあったの?
こんな時代だから心配よと話してくれた。優しい。。
すみません、ただ気持ちよく聴きたかっただけなんです。
そんなことは言えず、ひたすら謝るのみ。
電話が終ったあと、優しい曲をかけて懺悔した。













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7年前、イタリアのヴェネツィアで潮風香るレストランの ロブスターのパスタ(一人前)を頼んだら80ユーロとられて、 あぁこれがヴェネツィアかと感じながらとぼとぼと街を徘徊していた。 お祭りがやっているかのように人の賑わっている方向に行くと ビエンナーレ(国際芸術展示会)の入り口に辿...