2022年5月27日金曜日

2秒に


朝8時に起きたら外はこれでもかとう豪雨。

雨が止むまで自宅で音楽でも聴きながら仕事をすることにし

雨音に合いそうな曲を爆音でかけながら

コーヒーと煙草を片手に携帯で雨雲レーダーのサイトを見る。

雨雲レーダーなんて覗いたのはいつぶりだろう。

そう 今日は友人の琴葉のブランド、kotohayokozawaのショーの日。

自分なりのブログのルールで、他のブランドのことは書かない

ようにしていたが今日はどうしても書きたい。








周りのデザイナーの中でもとりわけ「今」という感情に

向き合っている作り手だと思っている。

こぼれ落ちそうなよく分からない思いや、忘れてしまいがちな感情、

純粋だった時に感じた違和感、普段生活している時に見過ごしてしまう何かを

琴葉はすごく大切にしているし、それを自分の表現のフィールドに

持ってきて昇華することに長けている。

人のエモーショナルな部分にツンツンと指を突きまくる天才だ。

そんな奴が、今までで一番盛大なお祭りをした。

まるで世直しのような、あぁ〜えぇじゃないか〜!みたいな

クリーンを善とする世界に、純粋さを失われたファッションに、

ぐちゃぐちゃにパワーを丸め込んだ覇気を纏ったモデルたちの

ランウェイはとても素晴らしかった。






最後のフィナーレの時、琴葉が挨拶に出てくるちょっと前の瞬間

空間と音楽とモデルと会場の人のグルーブみたいなのが

圧倒的に高まった瞬間があった。

多分、その瞬間でいうと2秒くらいだと思う。

胸から熱いものが込み上げてきて、

そこからは堪えていた涙が止まらずずっと泣きながら拍手していた。





学校でファッションは魔法と習った。

何だよ魔法って(笑) となるのは当然で、

そう言ってしまうとめちゃくちゃ胡散臭い感じになってしまう。

だけどこればかりは経験しないと分からないことだと思う。

会場で配られたA4の琴葉の思いが書かれた紙にこう書かれている。

「私がやりたいことは、服を着て生きていくという現代のルールの中で、

その人が持っている自分でもまだ気づけていない魅力を

どれだけファッションの力で引き出すことが出来るかというゲームを

できる限り沢山の方法で試してみたいという感覚に近い。

そう例えると不思議と腑に落ちてくる。

それにそのほうが、ただの裸よりも、もっとずっと心を通わせられる。」

琴葉は魔法ゲームしているようだ。









得体の分からない生き物ようなファッションに

いいパンチを入れたと思う。

今日は琴葉が大好きで堪らない。









追伸
パンツの名前は誰やねん。

















Feeling good

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