スペインに行く機内で久しぶりにエターナルサンシャインを観た。
映画が好きな人は誰しも知ってるし好きな人が多い映画だとだと思う。
あらすじはザクっと言うと、
記憶を消すと言うSFロマンスって感じっす。
雑でごめんなさい。
私はヒロインのケイト・ウィンスレットが演じる
狂った女役のクレメンタインがとても大大大好き。
女性って大体狂ってるじゃないですか
と言うと色んな方々から怒られそうだけど、
本当女性って定期的に狂う生き物だと思う。笑
好きな人とは最高の思い出を作りたいから無茶するし、
心の在り方が分からず意味不明の行動に出るし、
好きだけど嫌いになるから別れるとか自暴自棄になるし、
マジで女で過ごすってこんな大変なんだと思うことは多々ある。
作中でクレメンタインの髪の色がコロコロ変わるが、
それは彼女の心を表現している。
映画を時系列順で整理して分けると
緑色(出会いの場面)→赤色(初デート〜喧嘩)→
オレンジ(恋愛後期)→青色(記憶消去後)
映画の中でヘアカラーの名称色の説明があり、
破滅の青、誘惑の赤、情熱の黄色
革命の緑、殺意のオレンジ
いいネーミングを織り込まれていた。
映画の冒頭の場面は青の髪だったし
記憶消去後だったのだと後から気づく(破滅の青)。
色を使って感情の面を表現する技法が昔から好きだし、
この映画に限っては構成をも楽しませてくれる。
ギレルモ監督のシェイプオブウォーターの映画を思い出すっす。
チャーミングといえばそうなんだけど、
自分のパートナーだと思うと色々考えさせらるキャラクター。
でもやっぱり面白い人って最高だと思うから一緒にいるなら
こういうトンチンカンさを受け入れてもらえると有難いよね。
映画の終わりはこんな会話で終わる。
男:これだけ多くの時間を過ごした上にただの他人と気づくなんて
過ごした時間が虚しすぎる。。(少し間があいて)
分からないから待って欲しい。
女:私は哲学ではなくて、平穏な幸せを探してるだけよ、完璧じゃないのよ。
男:君のことで好きになれないことなんてない。
女:でも将来そうなるのよ。
色々考え始めて私はあなたに退屈し始めて息苦しくなるの。
だってそれが私だから。
男:それでいい。(笑顔で)おっけい。
女:おっけい。おっけい。
この映画は色んな角度の感想がある素晴らしい映画っす。
男と女の恋愛の価値観の違いや、
ぶっ飛んだ映像の撮り方や、
消したい過去との向き合い方や、
どうせ終わると分かっている恋愛に対しての考えなど。
相性が悪いと分かりながらも最後は、
今この瞬間に惹かれあっている感情を大切にしてよりを戻す結末。
生涯のパートナーを見つけることが恋愛の目的だった場合、
別れを迎えた恋愛は全て意味のないものかもしれないけど、
恋愛から少し距離を置いてみて、人との出会いと捉えたら話は変わるっす。
例えばいっぱい遊んでた小学生の友人や
とある時期は毎日のように連絡をしていた人など
その出会いに意味はなかったのかと。
もちろん恋愛だと別れ際が雑で傷ついたり傷つけたりあって
マイナな側面もあるけど、好きになった人と
同じ体験を楽しく共有できたひと時には
意味があるはずだとこの映画を観る度に思う。
スペインの片田舎へ仕事で来たけど
ハードな労働とめちゃくちゃ美味しい食事の連日であまり記憶がない。
たった数日忙しいだけでこんな思いをするなら一生暇でいいとさえ思う。
成し得た人が到達する景色があるとしたら、
40歳くらいまでに到達しておかないと体力持たなくない?と思った。
私は夜静かに寝れて、朝日が見れるのが一番平和だと強く感じたったす。
そしてスペイン最終日の朝、今回世話になった友人と海岸線を
散歩している時に下世話な話をして今年最低で最高な笑いが取れた。
面白い話って何で誰にでも共有できないのか。
こうやって歳取って生きるのかと思った旅の始まりでした。
この後一人でセルビアに行ったのでまた次回にでも。
髪を緑色にして革命でも起こしたい。
(17年間髪染めてない)