2021年9月25日土曜日

For my friends


2022SSの展示会がスタートしました。

人と話すと頭の中に風が通るようで気持ちいい。

展示会中にとあるバイヤーさんとの話。

日本語を改めて勉強しているとのことで、

日本語の美しさや、難しさ、響や、変化のことなど、

そして敢えて使う言葉や使わない言葉、

今っぽい言葉や目上の人に使う言葉など

学ぶことで普段意識しようとしてないことに

できるだけ綺麗な言葉で使いたくなると。

略語やフレンドリーさといったものの良さとは別の

日本語そのものの楽しみみたいな興味深い話だった。











少し前に効率化や便利の話をしたけど、

言葉も同じだなって思った。

興味を持ったことを調べて面白くなると

より一層そのことが好きになる。

そして効率化されたものや便利なものが

なんか響かなくなるというか、

面白みが半減しているというか、

できるだけより良いものを選択したくなる。

深みを感じるものや愛着が持てるものに

学びを通して人間は惹かれるんだなと思う。






これはどの分野も同じことが言えるはず。

大量生産、コピーされた服に覇気を感じない。

こだわり抜いた職人や審美眼を持つデザイナーによって

作られたものは学びという知識を通して響くはず。 

学ぶことの楽しさを信じたいっす。

無駄なこと、美しこと、人間味があることを

私も届けたい。












「 For my friends 」

今シーズンのコレクションのコンセプトにした。

 いつもコレクションをスタートするにあたり

今の世の中にあって欲しいものを考えるようにしている。 

それは思想であり雰囲気であり人であり、

つまり何でもありである。









「人生を楽しくしてくれるのは人との出会いだけど、

さすがに誰でもいいという訳ではない。

なんと言っても面白い人との出会いに尽きる。

知識はいらない。お説教もいらない。

いつも人の知らない物語を聴かせてくれるとか、

単純に顔が面白いとか、急にスキップし始めるとか、

とにかく面白ければなんでもいい。

今の私たちに必要なのは、いわゆる有益な人なんかではなく、

一見したところ無駄に見えるような人たちとの交流ではないか。

役に立つ人はいらない。

面白い友達がいればいい。」






これはとある小説の一文。

まさに私が他人から友人になる時に思うことだった。

面白いというと語弊かもしれないが

人間の感覚としてすごく大切だと思っている。

今回は“For my Friends”というコンセプトのもと

大切な7人の友人に向けてブラウスを作った。






それぞれの友人の特徴やスタイルに合せてデザインを

考えていく中で、知らない誰かにももしかして

少しだけ共感することがあるんじゃないかと思った。

フォルムやネックのつまり具合、生地の選び、

刺繍やムードは、ブラウスに向き合うこというより

友人と向き合うという作業だった。

そんな大切な友人に向けたコレクションを通して

複雑な世の中、シンプル生きるお手伝いをできたらいいなと思う。










明日から二日間、コレクションをフルラインナップで

ご覧頂けるのでお散歩がてらに

是非お立ち寄り頂けたら幸いです。







【日時】

東京都渋谷区恵比寿1-23-21 
ヤマトハイツ2階  space05
恵比寿駅より徒歩5分

9月25日 (土)   12:00〜19:00
9月26日 (日)   12:00〜18:00
















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