2020年11月20日金曜日

証明


忘れそうなので心のメモを。





大学時代、友人で唯一のギャルがいた。

同じ歳で、サークルが一緒で、煙草を吸っていた。

本当それだけの共通点で仲良くなった。

服装めちゃギャルだし(当時の私はグランジモード系)、聴く音楽の話合わないし、

よくしゃべるし、楽器できないし、名前難しいしみたいな。

関わらない方法なんてたくさんあった気がするけど

何か言葉にできない居心地の良さがあって、

結局そのギャルも含め4人、大学卒業をしても定期的に飲む仲になった。

バンドも組んだし、皆で旅行したし、突然家に泊まりにきてた。

同じくらい演奏下手でいつもお互いニヤニヤしながら演奏してた。

学生時代の友人と大人になってからの友人てちょっと違う気がする。

社会にでると環境が変わってしまうからか、

大人になると合わない人とは無理しないからかもしれない。

今はギャルと自然に友人になれるかと聞かれると自信がない。笑

そんなこんなで卒業してからも年に一、二回集まって飲んでいた。

ギャルの結婚式にも行った。

披露宴の最中にコビーバンドした曲が流れた時は、何か胸が熱くなって

友人同士で笑いと涙が溢れた。

ギャルということもあってスタイルが良くて、とても綺麗な花嫁姿だった。

結婚式が終わり半年くらいたって、皆で会おうってなった。

けど体調が悪くて会えないと言われ、少し日をおいて誘うと、

入院することになり、見舞いに行くよ言ったら、大丈夫だよとなり、

そのまま会う事なく原因不明で急に亡くなってしまった。






友人たちと毎年お墓参りをしている。

お参りする日はいつも、澄み切った雲一つない秋晴れで

今年も気持ちのよい日だった。

道中は一緒に弾いた音楽とか聴く。

お墓を掃除して、お花を供えて、マルボーロのメンソールの煙草を供えたけど

両親が見たら悲しむのを想像して回収し、皆で合掌をした。

いつもより長かった気がした。

報告や聞いて欲しいことが増えたのかもしれない。

友人は辛い時があったらギャルを思い出すと言っていた。

一方私は、5年たったけど正直言うと会えないのが続いているだけの感覚で

なんだか付き合い悪いやつになったなと思ってしまう。(ごめん)

一本だけお墓の喫煙所でメンソール吸ったけど不味かった。

こんな不味い味を吸っていたのかと笑ってしまう。






亡くなった日にいつものミュージックバーに行った。

しばらくしたらキースジャレットの "I love you porgy”が流れてきた。

静かな一人の時間にいきなりギャルの思い出が溢れてきて頭が真っ白になり、

涙が一粒でもこぼれたらそのままぐちゃぐちゃになりそうだった。

後ろから優しく抱きしめられてるような曲は

会えないことの事実の証明みたいだった。








この動画観たら感情がピアノに乗り過ぎてやばいね。

11月の高い空を見上げる度にギャルのことを思い出す。

また一緒に中庭でしょうもない話をしながら煙草吸いたいと

できないことを思ってしまう。







Feeling good

ラフォーレ前の交差点で帽子から靴まで 全身ピンクの装いをした 金髪のギャルおばさんが ラジオ型のスピーカーを右肩に背負いながら 優里のドライフラワーの曲に合わせて全力で歌い 練り歩いてた横を通った時に、 あぁ東京に出てきて良かったなと 心が軽くなる のは私だけでしょうか。 東京の...